
7つの島に7つの橋 夏の瀬戸内を軽快にドライブ
「安芸灘とびしま海道」は、広島県呉市の6つの島と愛媛県今治市の1つの島を7つの橋で繋いだ道。
爽快な景色や古い町並みなど見所いっぱいのドライブスポットです。
7つの島に5つの個性豊かな町。まだまだ知られていない魅力を発掘
夏本番間近。マリンレジャーよし、景色よし、グルメも大満足、さらにドライブにも最高。今回はそんな季節にぴったりのスポットにS660で出かけてきました。全国の公募で選ばれた愛称「安芸灘とびしま海道」はその名の通り瀬戸内に浮かぶ島々があたかも庭園を渡る飛石(とびいし)の様に似ていることから名付けられました。呉市の安芸灘から「下蒲刈島」「上蒲刈島」「豊島」「大崎下島」「平羅(へら)島」「中ノ島」「岡村島」の7つの島を7つの橋で繋いだ道路です。島々には、それぞれ個性豊かな町があります。『ガーデンアイランド下蒲刈町』、『自然に親しみ共生する蒲刈町』、『広島県の鳥「アビ」が飛来する豊浜町』、『江戸の町並みと昭和ロマンの豊町』。そして『岡村島の関前岡村』。最後にかけられた豊島大橋が2008年ということもあり、ドライブスポットとしてまだ新しく、誰も知らない感動を見つけに行きませんか。
- (写真左)「安芸灘公園」から「安芸灘大橋」。この橋だけ有料(720円)で後の橋は全て無料です。
- (写真右)「下蒲刈島」に渡ると奇妙なモニュメントがお出迎え。「白崎公園」にある2本の塔は男性と女性で、生命が力強く空に向かっていく様を表現。
文化に触れ、自然を愛でる。そして出会う人の心遣いに感激
最初の「下蒲刈島」は島全体で町を形成。古来春蘭の自生する美しい島で『蘭島(らんとう)』とも呼ばれています。美術館や庭園などが集まり、島全体が庭園のようです。お隣の「上蒲刈島」も島全体が「蒲刈町」。島内から古代の製塩施設跡や古墳が見つかっている歴史深い島ですが、海洋レジャーセンターの拠点「県民の浜」には、ホテル、レストラン、天然温泉などもあり、活気に満ちた一面も持っています。「豊島」と「大崎下島」の一部をまたぐ「豊浜町」はのどかな瀬戸内の島の町。近海で獲れる真鯛や特産品のタチウオの干物、ひじきなどの逸品を探してみるのも楽しみです。「大崎下島」の「豊(ゆたか)町」は『黄金の島』と称される美しい段々畑の大長(おおちょう)エリア、江戸時代の風情が今も残り「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された“風待ち、潮待ち”の港町の御手洗(みたらい)エリアがあり、見どころ満載です。散策をして地元の方とのお話、最高でした。
- (写真左)「松濤園」には、「御馳走一番館(朝鮮通信使資料館)」(写真)をはじめ、「陶磁器館」、「あかりの館」、「蒲刈島御番所」があり、下蒲刈島の歴史を中心に紹介しています。
- (写真右)「白雪楼」一階のお座敷で、お抹茶を一服。時間を忘れるひと時でした。
- (写真左)「「上蒲刈島」の海洋レジャーの拠点「県民の浜」。「古代製塩遺跡復元展示館」はその中にあり、島の南西部の沖浦遺跡を復元してあります。
- (写真中)「日本の渚・百選」に選ばれたロマンビーチ、「県民の浜・恋ヶ浜」。
- (写真右)トラス橋が海面に映り美しい「豊浜大橋」。
- (写真左)豊町の「小長港」のフェリー乗り場。向かいに「中の瀬戸大橋」が見えます。
- (写真中)全国的なブランド「大長みかん」はこの島で生まれた黄金の宝物と言われます。写真の背景には「天にものぼる」段々畑が続いています。
- (写真右)「みかんメッセージ館」では、豊町で栽培されている主な柑橘8種類の実物大レプリカ(写真)や昭和40年頃の大長地区を再現したジオラマ模型などを展示しています。背負子(おいこ)約20kgの担ぎ体験もできますので是非挑戦してみてください。
- (写真左)「歴史の見える丘公園」の展望台からは、御手洗町並み保存地区を一望できます。
- (写真右)大崎下島東側の豊町の「御手洗エリア」は、歴史的な建造物が残され情緒あふれる町並みが続きます。写真は今年の春からオンエアされている「オランジーナ先生登場編」のCM撮影舞台です。
- (写真左)御手洗エリアの「新光時計店」さん。明治時代創業の「現存最古の時計店」と言われています。四代目松浦敬一さん(左)五代目松浦光司さんの後ろには全長2mにも及ぶアンソニア社製の大時計が、創業時から今もなお時を刻み続けています。
- (写真中)海岸沿いの舟宿(三軒長屋)跡でミニチュアの木造船を前にタバコをのんびりくゆらせている人がいました。宮本國也さん、御年85歳。元気に声をかけてくださいました。一艘作るのに2か月半かかるそうです。
- (写真右)「潮待ち館」では、井上明さんが地元大長(おおちょう)みかんのジュース(400円)を作ってくださいました。超濃厚!メッチャ美味しい!!
- (写真左)御手洗で奇妙な標識発見!全国的にも珍しい「足長小学生」と名付けられた戦後間もない頃の木製の道路標識です。
- (写真中)独特の情緒あふれる御手洗の町を散策。江戸時代、明治、大正、昭和の建築物を至る所で見られます。
- (写真右)御手洗の至る所で見つけた「一輪挿し」は、地区の女性部の訪れるお客様へのおもてなしの心だとか。
- (写真左)「満舟寺」では、戦国時代の築城術の特徴である「乱れ築き」(石垣右側)と呼ばれる石積みが見事です。左の石垣は「布目築き」
- (写真中)御手洗の港に建つ「高燈籠」。江戸時代の歴史的建造物です。造りは立派で当時の御手洗の繁栄が偲ばれます。
- (写真右)江戸時代の御茶屋「若胡子屋跡(わかえびすやあと)」。母屋の座敷の天井には屋久杉を使っています!花街御手洗の隆盛を極めた時代が伺えます。
- (写真左)ちょっとモダンな建物は「乙女座」。昭和の初期から30年代まで映画館として親しまれました。現在は復元され、見学できます。
- (写真中)『院醫智越 料ンゲトンレ』の看板が時代を感じさせる古い建造物。
- (写真右)「町並み保存センター」は旧柴屋住宅と言う江戸時代の建物の中にあります。日本に2枚しかないという「伊能忠敬・測量の絵図」が展示されていて、当時の文献や測量機も直に手に取れます。
- (写真左)「岡島橋」は、ニールセンローゼ橋のアーチが美しい。橋の中央部に県境線があります。
- (写真中)「とびしま海道」の魅力は、多島美。「岡村島」の人待ち(とまち)瀬戸と呼ばれるあたりから。時折通る船ものどかな感じがします。
- (写真右)岡村島の見晴台には「縁結び人待ち(とまち)瀬戸」という展望台がありました。木札(100円)に願いを書き、思いを込めて( ! )鐘を鳴らしてきました。
大崎下島(御手洗エリア)
大きいアコウのお刺身に感激 とれとれの地魚を食べ尽くす
「歴史の町御手洗を散策した後は、ゆっくりお風呂に入って、大崎下島近海で獲れた地魚に舌鼓。今回お世話になった船宿「みたらい脇坂屋」さんは、豪快かつ繊細な味付けを供す宿として旅行者のブログで好評価を連発しています。この辺りの海は綺麗な天然の湾の上、魚は一本釣りなので身が痛んでなく引き締まってとっても美味しいですよ、と女将の脇坂園見さん。食事の間に、「御手洗音頭」を素晴らしい声で3番までアカペラで歌ってくださいました。
- (写真左)天然活魚を食べ尽くす割烹料理プラン 1泊2食付き16,000円(税込・お一人)
夏の時期はすずき、あこう、岩牡蠣、サザエ、太刀魚などと通年魚のあなご、カサゴなど *あなごは、豊島の岩穴子を使用 ※季節、天候、気温によって内容は変わってきます。 - (写真右上)これで2人前。びっくりの量です。
- (写真右下)料理長の森川さんも加わってハイ、チーズ!
みたらい脇坂屋(リニューアル改装中)
住所/広島県呉市豊町御手洗505番地2
お問合せ/0823-66-4343
チェックイン/15:00~
チェックアウト/~10:00
ご夕食/17:00~21:00(ラストオーダー20:30)
料金/船宿割烹プラン(一泊2食)16,000円
平日限定プラン(一泊2食)12,960円
豊島(小野浦エリア)
島の路地に明るい笑い声が広がる 楽しい、美味しいがお腹いっぱい
豊島の小野浦地区に元気のいいお好み焼きやさんがあると聞き訪ねてみました。とは言うものの小野浦の街並みは複雑怪奇!なんとか探し(笑)たどり着きました。元漁師さんという“まりちゃん”こと中谷マリ子さんの威勢のいいおしゃべりと豪快な広島焼き風のお好み焼きに圧倒されます。手際のいいコテさばきに見とれ、焦げた「カープソース」の香り。そして、てんこ盛りのネギに大感激。最後にコーヒーまでサービスしていただきました。タチウオの出汁で作る豊島ラーメンもオススメです。
- お好み焼き(そば肉玉シングル)650円、豊島ラーメン650円
お好み焼き まりちゃん
住所/広島県呉市豊浜町豊島3597-1
お問合せ/0823-68-3199
営業時間/9:00~18:00
休業日/第2・第3水曜日
大崎下島(大長エリア)
海上での生活には刺激が必要!?病みつきになる美味しさで実感
とびしま海道で唯一「呉海自カレー」が食べられるお店があると聞いてこれは外せないと訪ねました。こちらは、大崎下島の小長港に隣接した「ゆたか海の駅とびしま館」にある「レストラン日吉丸」さん。「呉海自カレー」とは、呉にある海上自衛隊の艦艇で食べられているカレーを忠実に再現し、呉市内の現在30か所で供されています。艦ごとに独自のレシピがあると言われ、こちらは練習船「しまゆき」のカレーです。一口目は甘く、二口目でピリッ(≧∇≦)。海上での生活にはやはり刺激が必要ということでしょうか。
- 「しまゆき」スパイシーカレー870円(税込)