
緑かおる季節にマイナスイオンをたっぷり浴びに出かけました!
徳島県南部、いわゆる「四国の右下」に位置する徳島県那賀郡那賀町。四国の一級河川・那賀川の上流は、高山がひしめき沢山の谷が刻まれ、透き通った清流や無数の銘瀑・秘瀑があり、新緑の春を一層輝かせています。
美しい山々、川の流れ、滝のしぶき、すべてが気持ちと体を目覚めさす
那賀町は平成17年3月1日、町村合併前の、鷲敷町・相生町・上那賀町・木沢村・木頭村の3町2村が合併して出来た町です。西日本第2の高嶺「剣山」につらなりそびえる標高1000mを超える山々や日本一長い未舗装道「剣山スーパー林道」や四季を通じて自然を満喫できる森の恵みたっぷりな町です。なかでも、「滝の王国」と呼ばれるくらい、那賀町の素敵な滝に大感動でした。
国道193号線を北上し、トンネルを抜けると、道路脇から突然大きな音が聞こえてきました。釜ヶ谷渓谷に流れ落ちる落差20mの直瀑「大釜の滝」です。日本の滝100選にも選ばれた美しい滝です。少し南に下ると、こちらも落差20mの大滝。釜ヶ谷渓谷下流の沢谷川に落ちる「大轟の滝」です。その名の通り、大きく3筋の流れが、轟音を上げて大きな滝壷に落ちています。さらに、四季美谷温泉近くの渓流にある「新居田の滝」。落差は15m程ですが、その特異な形状の岩に目を奪われます。
マイナスイオンの宝庫でリフレッシュできました。
まさに、森の中の美術館。木へのこだわりが伝わる
那賀川沿いを下って、川口ダム湖畔にある「相生森林美術館(写真上)」を訪ねました。こちらは平成5年に開館し地域の特色を活かした木彫・木版画が木の香りのする館内に静かに展示してあります。流政之氏作の「森サキモリ」や鈴木実氏作の「家族の肖像」など見どころたっぷり。どこか懐かしく温かい思いに浸りました。芸術に浸った後は、「農産物直売所あいおい」に寄り、地元の名物「はんごろし(写真下)」をいただきました。
写真下:はんごろし(5ヶ入)400円 (3ヶ入)250円
※「はんごろし」とはこの地区の「おはぎ」のことです。
大師の足跡を訪ねて、はるか歴史の懐へ
旅の最後は、「西の高野・太龍寺」に行って来ました。太龍寺は那賀町の東北にそびえる海抜600mの太竜寺山の山頂近くにあります。境内の約600m西で、19才の空海が都の大学での学問に見切りをつけて修行に入った場所とされています。四国霊場第二十一番札所でこの日も沢山お遍路さんがお参りされていました。私たちもさっそく、麓から「太龍寺ロープウェイ」で山頂へ。川を越え、山を越えの大パノラマ。息をのむ特大スケールです。山頂駅につくと目の前に山門があり、石段を登ると本堂です。そして高野山奥の院を模倣して作られた大師堂をお参りしました。
マイナスイオンをたっぷり浴びてリフレッシュ。山や清流の幸に舌鼓を打ち、素朴な芸術に触れ、最後に気を引き締める…。たった一日のドライブでしたが贅沢なプチ旅行。新緑香るこの季節に出かけてみませんか。
渓谷美を愛でながら、自然をまるごと堪能~♪
お昼は、南阿波の絶品を!と言う事でお世話になったのが、「四季美谷温泉(しきびだに)」さん。江戸時代の「燈下録」や「阿波漫遊記」にも記述がある長い歴史を持つ四国屈指の名湯として知られます。清流と森に囲まれた秘境の一軒宿です。
支配人の通称「地下足袋王子」こと平井滋さんに、地元の山の幸、川の幸、畑の幸を勧めていただきました。特に普段はなかなか食べられないジビエ料理は、美味しい空気(酸素と言うべきか)と相まってお腹にスーッと入っていきました。「鹿の肉は猟師が穫ったものを1時間以内にわたしが解体しとるのよ」と「地下足袋王子」さん。山から穫れたてのタラの芽も天ぷらにしてくださいました。
右写真:山菜の王と呼ばれる「タラの芽」。「うまいよ~」と「地下足袋王子」の平井さん(中央)。