
「土佐のカツオ一本釣り」の町「黒潮町」。
陽気で熱い“はちきん”や“いごっそう”に会える町。
黒潮町は、高知県の西南地域・幡多郡東部にあり、高知県幡多郡「大方町」「佐賀町」が平成18年に合併したばかりの新しい町です。
一年中南国特有の温暖な土地柄で、出会った町の人々もみんな陽気で明るく楽しい町です。
日本一豪快な、藁焼きタタキと温かい人情にふれ合う
黒潮町佐賀漁港の近くにある「カツオふれあいセンター 黒潮一番館」。こちらは、昔ながらのカツオの藁焼きタタキづくりが体感出来ます。さっそく、エプロン姿に。いまでも現役の漁師さんでもある浜中一好さんが、美味しいカツオの見分け方のコツなど、地元の言葉でとっても楽しくお話ししてくれました。そして今日取れたばかりの7kgの立派な「日戻りガツオ」登場。ヒレを落とし、身を三枚におろして、いよいよ藁焼き。ドラム缶の上で切り身をのせて待っていると、浜中さんが藁を敷いて火をつけ、ボッと炎が上がり思わずへっぴり腰に(汗)。氷水でさっと冷やして締めます。包丁を軽く引くようにして切り分けると切り口が鮮やかなカツオが。そして黒潮から作られた極上の天日塩をふってなじませ、薬味をのせ完成。我慢出来ずにそのままお口へ。香ばしさと、もちもちした食感がとんでもなく贅沢でした!
町の人々とのふれあいが楽しい手作り体験
次に訪れたのは、完全天日塩づくりが体験出来る「企業組合ソルトビー」さん(写真上)。目の前に広がる太平洋からくみ上げた海水を太陽と風の力のみで、じっくりゆっくり時間をかけて蒸発、結晶させます。塩の撹拌から採塩、選別、袋詰めまでの作業を体験しました。海水から塩になるまで冬だと1ヶ月半から2ヶ月かかると聞いて、人工乾燥にはないまろやかさの秘密が分かった気がしました。「一粒一粒の中に海のミネラルがギュッと凝縮されているんよ」と、お話が楽しかった中島昭子さん。また中島さんのお肌がきれいなのでその訳を伺うと、作業の途中で出来るニガリや浴用塩での手洗いを勧められました。するとツルツル肌に。ミネラルたっぷりで、歯磨きや、髪を洗う時に使ってもいいそうで、思わずお土産に買いました。
次にお寄りしたのは「海辺のガラス工房kiroroan(キロロアン)」さん(写真下)。こちらは、土佐清水出身のガラス作家の植木栄造さんが、2006年に県の縫製工場の空き倉庫を、全て手作りで作り上げた工房です。さっそく吹きガラス体験に挑戦。植木さんの「縦笛が吹ける人なら誰でも簡単にできるよ」の言葉に少し安心。kiroroanでの体験は、炉にガラスを入れる以外は全て出来る本格的なもので、植木さんのガラスへのこだわりを感じました。
熱い思いと温もりと新鮮な食材。満足以上のものがあります。
体験の後は、美味しいもの巡り・・・と言う事で、今回お世話になった「黒潮若手の会」や黒潮町役場の皆さんお勧めのお店に行ってみました。
まず訪れたのが、道の駅ビオスおおがた・物産館内にある「ひなたや食堂」。ここでのおすすめはずばり「カツオたたきバーガー」(写真上・単品400円、ドリンクセット500円)。日戻りガツオのタタキを、鰹節を練り込んだフカフカのバンスではさんでいます。臭みが全くなく、とってもヘルシー。テイクアウトはお勧めしないほどの新鮮さです。あっと言う間に完食!お次は、「黒潮若手の会」の皆さんが活動資金になればと、考案した「カツオギョウザ」(写真下・5ヶ380円)をいただきに土佐入野駅前の「居酒屋ポコペン」さんに。黒潮町特産のカツオとニラをふんだんに使ったB級グルメの逸品。魚の臭みもパサパサ感もなく、サクッといただきまた。これから全国に発信するゾっと張り切っておられました。
黒潮町を愛する人の、優しくて大らかで、熱い思いがいっぱいの町でした。
人が元気、自然が元気、地域が元気!
黒潮町は若いエネルギーがあふれています。
黒潮町で出会った人、食べ物、自然、全てが明るく元気いっぱい。
甘いものを求めて土佐入野駅構内にある「ケーキの職人やまもと」さんへ。小さいお店に、スイーツがいっぱい。地域の食材を使ったケーキづくりにこだわり、特にパウンドケーキは地元の農家が持ち込んだ「らっきょう、小夏、ぶんたん、みょうが、マッシュルーム」などを使い、季節のお宝といわれるくらいです。大阪で23年、黒潮で7年のケーキ職人山本さんは、「ここは不自由さが、何とも楽しい」とおっしゃっていました。