
いくつもの顔を持つ町で感動!びっくりうまい、たのしいぜよ。
四国で春が一番早く訪れるのは、今回ご紹介する高知県安芸市かも知れません。
暖かい気候に恵まれ、プロ野球球団の春期キャンプ地として知られる安芸市ですが、日本一の生産量の冬春なすや柚子、チリメンジャコを使ったご馳走や、伝統的建造物群のほかに、岩崎弥太郎生誕の地、書道・童謡・陶器のまちとしての顔を持つ魅力たっぷりの町です。
天の恵み、海の恵みに包まれて、元気いっぱいの町、安芸市。
最初に訪れたのは国道55号線沿いの「安芸漁港」。
安芸地区はシラス漁獲量の20~30%が水揚げされるという県内屈指のシラス漁場です。
ちりめん加工は鮮度とスピードが命。と高鮮度のうちに加工されているのが、「安芸水産」。自動で釜ゆで、選別、乾燥を行います。
乾燥したてで、辛くなくふわふわのできたておじゃこは直売店で買えます。
口の中でとろけること請け合いです。むかしながらの製法でのおじゃこづくりも間近でみられます。
漁港から東の海岸は、通称「ちりめんじゃこ通り」。浜辺近くにど~んと広げられた、釜あげのおじゃこの天日干しの白い絨毯。全長1km以上の大迫力です。
ほかにも季節の魚を使った干物は絶品です。見逃せないポイントです。
- (写真左)「安芸水産」のちりめん加工工場。全てが自動化されていてスピーディにしらすが
ちりめんじゃこに変わっていきます。 - (写真右)全四国ご当地じゃこサミット第3位(!)の「じゃこソフトクリーム」(300円)!!
歴史を動かした人物がいる、変わらない歴史を伝える町がある。
安芸市内より約3㎞。郊外の住宅地に岩崎弥太郎生家が修復保存されています。土蔵の鬼瓦に現在の三菱のマークの原型といわれる「三階菱」の紋や庭園には少年時代弥太郎が天下雄飛の夢を託して作った日本列島を模した石組みなどがあり趣深いものでした。安芸城跡を中心とする土居廓中(どいかちゅう)は、江戸時代の家老五島氏によって形成された城下町。武家屋敷が並ぶ町割りとともに、狭い通りに沿って石溝や生垣、塀など当時の佇まいを残しています。
- (写真左)「岩崎弥太郎生家」では、ガイドの曽我純司さんに案内して頂きました。茶の間の床下の「芋壷(いもつぼ)」(天然の冷蔵庫)などを見せて頂き、弥太郎の当時の生活が忍ばれました。
- (写真右)坂本龍馬とともに幕末に維新回天のため尽くした岩崎弥太郎の像は、江の川公園に立っています。
1000人にも満たない村で、聞こえた元気な声。
安芸市を後に東へ。安田川沿いをくねくねドライブして着いたのが「馬路村」。昔は馬でしか行けなかったので馬の路「馬路」と言われます。今では全国に名を馳せる「ポン酢しょうゆ“ゆずの村”」のふるさと「馬路村農協 ゆずの森」で工場見学しました。手作り感満載の工場はどこか懐かしい心温まる場所です。お土産を買ってさらに車を進めるとお肌がきれいになると評判の「うまじ温泉」がありました。宿泊施設もあり、季節の川の幸、山の幸を目指して四国岡山はもとより関西からも多くの人が訪れています。
- (写真左)「ゆずの森加工場」を見学。写真は“ごっくん馬路村”の製造ライン荷づくり場。「村の元気を届けます」を合い言葉に。緩衝剤にタオルを使った商品もありました。
- (写真右)馬路村が全国に知れ渡ったのは昭和63年にポン酢しょうゆ「ゆずの村」が日本の101村展で最優秀賞を受賞してからなんです、と広報係の本澤侑季さん。
採れたてしらすと出来たてちりめんじゃこの競演
“じゃこの聖地”安芸市の超新鮮ご馳走
安芸水産のしらす加工場に隣接したレストラン。しらす加工場と一体化した食堂ならではの、新鮮なしらすを食べることができます。見た目はすごいですが、あっさりしていて意外とペロン。消化がいいので胃もたれの心配なしです。2012年土佐の食1グランプリ「安芸釜あげちりめん丼」は、市内16カ所で食べられます。レストランの大井恵美子さんは、毎日食べても飽きないと元気いっぱいでした。
- (写真左)釜あげちりめん丼プラスかき揚げ・刺身付き 1500円。
- (写真右)釜あげちりめん丼プラスどろめ・刺身付き 1500円。
レストラン「安芸しらす食堂」
●住所/高知県安芸市西浜3411-46 ●TEL/0887-34-8810 ●営業時間/11:00~16:00(L.O.15:30) ●定休日/木曜日
新鮮な食材、ボリュームに大満足
赤いおこぜの唐揚げなど珍しい魚介類はもちろん、奥さんの親戚が鹿児島で和牛飼育している事で仕入れた牛肉は上質でした。
寿し割烹 白川
●住所/高知県安芸市本町2-13-4 ●お問合せ/0887-34-1356 ●営業時間/17:00~23:00(日曜日は22:00まで) ●定休日/月曜日
自然と山と川のごちそうにほっこり
馬路温泉内のレストランに入ると、地の山の幸や川の幸に目移りしそうになります。
目の前の安田川はダムのない清流で天然アユと天然うなぎの宝庫でもあります。
この日はあめごゆず酢丼(写真左 900円)と土佐ジロー定食(写真右 土佐ジローたたき、土佐ジロー刺身、土佐ジロー丼 1600円)を特製ゆず酢ダレをたっぷりかけて頂きました。
コミュニティセンターうまじ 馬路温泉 レストラン
●住所/高知県安芸郡馬路村3564-1 ●お問合せ/0887-44-2026 ●営業時間/10:00~21:00温泉 レストラン11:00~14:00、16:00~21:00(L.O.20:30) ●入浴料/3歳~小学生300円 中学生以上600円
時が止まった空間で居心地を楽しむ
野良時計の隣で見つけた和風のお店。カウンター付近の座敷からは田園風景を望め、奥には囲炉裏や手入れの行き届いた庭園もありいつまでも居たくなりました。
(写真)抹茶セット・手作りヨーカン付 700円。のだてコーヒーセット(手作り羊羹付)700円。茶碗でいただきます。