ワンデイドライブ

FREEDで行く高知県黒潮町

白い砂浜と青い空、爽やかな南国の旅

「人が元気、自然が元気、地域が元気」が合言葉の黒潮町

海岸線をドライブするとき、砂浜を素足で歩くとき、
身体を通り抜けていく爽快な風を感じる町です

土佐湾に朝日が輝いています。国内有数のサーフポイントとして知られる入野ビーチ(入野の浜・入野松原)です。
南北に広がる黒潮町の海岸線は、実に36kmにも及びます。温暖なこの地には一年中マリンレジャーを楽しむ人が訪れています。この海岸では、美しい白い砂浜と黒潮、そして青い空と風を大きな美術館に見立て様々なアート展が開かれています。

この町そのものが美術館

文化の薫りも漂うまち

 高知県の西南、土佐湾に面した黒潮町。長さ4kmの広大な入野の浜は、ありのままの風景、ありのままの自然が常設展示の『砂浜美術館』。季節に応じて『Tシャツアート展(5月のG.W)』『潮風のキルト展(11月)』『漂流物展(2月)』などの作品展示もあります。入野松原にぽっかり現れるのは黒潮町の文化施設「大方あかつき館」。高知県を代表する作家のひとり、上林暁を顕彰する白くモダンな文学館があり、川端康成との交流も知ることができ、興味は尽きません。

真っ白な外観と大きな外階段が印象的な「大方あかつき館」。

上林暁の文学館。優しい眼差しがお迎え。

遺品・生原稿など上林暁の世界に触れられます。

入野海岸へと流れる吹上川河口付近。

自然や歴史文化を感じながら
ゆったり旅の醍醐味を堪能

 黒潮町は、もともと北部の佐賀町と南部の大方(おおがた)町が合併してできた町。佐賀地区は『土佐カツオの一本釣り漁業』、大方地区は施設園芸や観葉植物の花、らっきょう栽培など、農業の盛んなところです。こうした特色のある場所でのドライブは飽きることなく目を楽しませてくれます。もっとのんびり癒しを求めるなら田園に佇む「加持(かもち)ノ宿」を訪ねるのも一興です。築130年の古民家をリノベーションしたカフェ&ゲストハウスです。

「加持ノ宿」は1級建築士のオーナー自ら古民家を改修した宿です。
高い天井や梁はそのまま残し現代風にアレンジした素敵な空間です。

12名様までの1棟貸しも。

佇まいには130年の風格が。

『離れ』はCafe & Bar(13:00〜22:00)。

原材料は土佐黒潮のみ

太陽と風の力だけで作る天日塩

サウナ並みの温度になる結晶ハウスの中で、何度も何度も攪拌していきます。海水から塩になるまで夏場は1ヶ月、冬場は2ヶ月以上もかかります。世界一効率の悪い塩づくりだそうです。

土佐湾に接した工場。

汲み上げられた海水は、繰り返しシャワーのように空気に触れさせます。

結晶室で何度も攪拌された塩を採塩します。

塩の選別。

ほんとに小さなゴミや海藻、虫などを注意深く取り除きます。

シールを貼ってできあがり。

青切りみかんに塩を振って試食。

大阪から移住してきたご両親の後を継ぎ、天日塩作りに情熱を注ぐ「ソルティーブ」の二代目塩守 吉田拓丸さん。

明るいまちに息づく
自然の恵に感謝する気持ち

 土佐湾には、ひげ鯨の一種ニタリクジラが棲んでいます。ホエールウオッチングは30年以上も続くこの町ならではの体験です。ホエールウオッチングの船が出港する入野漁港の岸壁には、現代作家の久保南海代さん作のクジラが描かれています。少しお腹が空いたらオーガニック小麦粉と天然酵母を使ったドイツパンの「Early Bird The Bread Stand」へ。11時から開店ですが、売り切れ次第終了になるので15時までにはご来店を。

(手前から)あんバター(350円)、ビーフカレーの焼チーズカレーパン(240円)、全粒粉のオニオンベーコンチーズ(240円)、ゴマの丸パン(150円)。

神戸からIターンした西澤優子さん。

インテリアはご主人と二人でDIY。

住宅街の一軒家、中は西海岸スタイル。

入野漁港の岸壁には絵本から飛び出たようなクジラが。

裏返ったり、飛び跳ねたり、可愛い。

クジラも見える美しい海を愛し
巨大地震の大災害に備える

 黒潮町は、2012年に内閣府が公表した南海トラフ巨大地震被害想定で、34mという日本一高い津波が押し寄せる可能性があるとされました。町ではこの想定にひるまず、住民と共に“犠牲者ゼロ”を目指した『戸別津波避難カルテ』を作成。夜間での避難訓練などの先進的な取り組みは全国から注目を集めています。町には6基の避難タワーも設置され、他にはない景観を作っています。この町の美しさはいつまでも続いて欲しいものです。

高知県西南部に複数箇所にまたがる土佐西南大規模公園。黒潮町には大方地区と佐賀地区に2箇所あります。写真は佐賀地区の西公園。

「佐賀地区津波避難タワー」は、高くそびえ立つ姿が安心につながります。

7階建のビルに相当し、上って眺望できます。

佐賀地区の東公園。

土佐西南大規模公園入野松原の中に佇む芝生に囲まれたリゾートホテル

 英語で「巣」を表すネストという名のホテル。お客さまにまた帰ってきたいと思われたい、の思いが随所に。丁寧に整備された広大な芝生の中にポツンと佇み、一目で特別な時間の始まりを予感させます。1分歩くだけで見たこともない海に出会えます。

特別な空間トレーラーハウス“nokka”。

夕焼けを眺めながら至福のひととき。

トレーラーハウスの屋上から入野海岸を独り占め。

自家栽培の野菜やハーブで彩る朝食。

素材の味を大切に記憶に残るお菓子

 ネスト・ウエストガーデン土佐にある小さなお菓子屋さん。1日6種類を丁寧にホテルの社長の奥様が作ります。

左は、桃のカスタードタルト(650円)とシャインマスカットのカスタードタルト(650円)。

11:30開店売り切れ次第終了。

明るく開放的な中庭。

絶景を眺めながらいただくイタリアン

 静かな鹿島ヶ浦に浮かぶ鹿島を正面に眺める最高のロケーション。カジュアルなイタリアンです。

手前は、黒潮町産おじゃこと明太子のスパゲッティーニ(1,050円)と生ハムと葉野菜のピッツァ(1,100円)。

幡多十景の鹿島ヶ浦。

国道56号沿いのおしゃれな外観。

白い砂、青い松林と太平洋の眺望を独りじめできる道の駅

 国道56号を南下し大方地区に入るとすぐ見えてくる道の駅です。駐車場にはサーファーの車が。それもそのはず、歩いて1分の所に海があります。『ひなたや直売所』では、地元でとれた新鮮な野菜や魚介類がずらり。『ひなたや食堂』では、黒潮町の天日塩と土佐清水の宗田節、四万十ポークを使った『宗田節チャーシュー麺』など楽しみは尽きません。

名物『カツオたたきバーガー』(500円)と黒潮レモネード(400円)。

宗田節チャーシュー麺(1,000円)としらす丼(700円)。

高知県の特産が揃う『ひなたや直売所』。

黒潮町特産の天日塩も豊富に取り揃え。

潮騒の音と風が気持ちいい。

日本でここだけ!
出来立ての藁焼きのカツオのたたきが味わえる道の駅

 注文が入ってから焼き上げるこだわり。天井まで届きそうな豪快な炎で焼き上げます。間近で見ると熱気も伝わってきます。

地元産の天日塩でいただくのがオススメ。

お世話になった駅長の明神 慶さん。

お土産用のカツオのたたきもずらり。

MAP

高知県黒潮町