ワンデイドライブ

VEZELで行く山口県岩国市

歴史と文化と自然が融和する景勝の地を訪ねて

その姿、その技術が語る日本三名橋のひとつ。
どこから眺めても時代を超えた美しさ。

錦川と緑の山と自然に調和した日本を代表する木造橋「錦帯橋」。時代を超えたアートの世界がそこに。山の上には「岩国城」が見えます。

自然と造形美が見事に融合した
一度は訪れたい景勝地

 山口県最東部に位置する岩国市。岩国インターチェンジからのアクセスが良好です。市の中心を流れる錦川の下流には、約350年前に創建された国指定名勝「錦帯橋」や、城下町ならではの歴史や文化が息づいています。また上流に沿って走るアニメの世界から飛び出したような可愛いローカル線など、四季折々の異なる表情を見せ、訪れる人を感動の世界へと誘います。

「錦帯橋」を登ったり、降りたり、歩くたびに心も弾むよう。なかなか味わえない木のアーチは、現在の橋梁工学から見ても非の打ち所がない「木組み技法」で作られています。

5連の橋がリズミカルな造形美を生み出しています。

「岩国シロヘビの館」は、国指定天然記念物の「岩国のシロヘビ」の博物館。

『シロヘビ百科』ブースでは、模型や映像で生態を紹介しています。

生きているシロヘビを間近で見られます。

日本の公園100選に選定の「吉香公園」。

噴水や四季折々の花、藩政時代を偲ばせる建物が点在しています。

初代岩国領主吉川広家像。

「吉香 鵜の里」では、6月から9月にかけて“錦帯橋のう飼”で活躍する『鵜』に会えます。

繁栄の残り香がただよう
歴史と文化が息づく城下町

 「錦帯橋」から背後の山を見上げると、標高216mの山の頂に「岩国城」が見えます。三層四階の桃山風南蛮造りのお城で、日本100名城の一つです。眼下には錦川を挟んで当時の面影を残す城下町が広がっています。武家屋敷や格子窓、しっくいの壁の建物が軒を連ねる商家の町並み。そぞろ歩けば、時空を越えた世界に誘ってくれます。

「岩国城」は、初代藩主吉川広家によって慶長13(1608)年に作られた山城です。現存する城は当時より約50m移設されており、最上階望楼(物見)からは、眼下の錦川、錦帯橋、瀬戸内海の島々まで一望できます。

山の麓には城下町の風情を残す建物が点在。「香川家長屋門」は木造建造物として市内最古級のものの一つ。

白壁が美しい「昌明館付属屋及び門」。

標高約200mの山頂駅まで約3分で結ぶ「岩国城ロープウエー」。

錦帯橋の南側には今も町屋の面影が残る街並みがあり「本家 松がね」は1850年頃に建てられた岩国を代表する商家。

現在は観光客や地域住民が気軽に憩い、交流を深める施設となっており、特産品もお試しで愉しめます。

特産品試食は、お一人3品まで(1品50円〜)、銘酒の試飲はお一人5杯まで(1杯100円〜)。※ドライバーは試飲していません。

甲冑を身につけての撮影もできます(要予約)。

この地だから生まれ育った
文学とお酒造りの物語

 女流文学者宇野千代は、岩国市川西の生まれです。岩国を舞台にした『おはん』は、宇野文学の白眉と言われています。「宇野千代生家」は、昭和49(1974)年に自身によってほぼ昔のままに修復されています。

明治・大正・昭和・平成と約1世紀にも渡る時代を自由奔放に生き抜いた宇野千代は、岩国市の生まれの女流作家です。「宇野千代生家」の桜、紅葉、苔で彩られた落ち着いた日本庭園。

仏間には、原稿用紙や鉛筆が置かれた文机も見所です。

先生の功績などを紹介。

明治初期の面影を残す「宇野千代生家」は自身によって修復、公開されています。

岩国の山奥の自然が産んだ
世界を魅了する『味わうお酒』造りを見学

 この地の米と水が生み出した今や世界で人気のお酒『獺祭』の本社蔵も岩国市の周東町獺越(おそごえ)にあり、見学やショップでの購入もできます。

隈研吾氏デザインの「獺祭ストア本社蔵」。

久杉橋も隈研吾氏のデザイン。

様々な獺祭を販売。

ストア入り口では、弘兼憲史氏作の会長、社長、そして“社外取締役”の島耕作がお出迎え。

試飲もできます。※ドライバーは試飲していません。

旭酒造さんの蔵見学もできます。(要事前予約)。

洗米、蒸米、麹造り、仕込み、上槽、瓶詰の工程を間近で見学。

出来上がった獺祭はここで分析。

1本418万円の「獺祭Beyond the Beyond 2024 マグナムボトル」。

沿線には違った表情の見所がいっぱい!
豊かな自然を感じながらローカル線を満喫

 「錦川鉄道・錦川清流線」は、川西駅から錦町駅を結ぶローカル線。カラフルなラッピングを施した1〜2両編成の可愛い列車が、まるで絵本の世界のような風景を駆け抜けます。途中の駅には見所が豊富。車窓からの景色を楽しみながら、途中下車して散策もおすすめです。また、沿線近くには「地底王国美川ムーバレー」も。かつてのタングステン鉱山の跡地が、神秘的な地底の王国に生まれ変わっています!

第三セクター鉄道、錦川鉄道の「錦川清流線」。延長32.7kmに13の駅(川西駅はJRとの共同)があります。錦川の清流に沿うように走る列車に乗れば、岩国から錦町までの約1時間、車窓からは四季折々の美しい景色を堪能できます。写真は菜の花が咲く南河内付近。

沿線で唯一列車が行き違う「北河内駅」。

絶景が次々と、車窓に飛び込んできます。

終着駅の「錦町駅」。

錦町駅〜雙津挟温泉駅間(約6km)を走るトロッコ遊覧車『とことこトレイン』は、11月30日までの土日祝日と8月は毎日運行。

四季折々の驚きに出会える
錦川清流線とその界隈

 「錦川鉄道・錦川清流線」沿線近くにある、鉱山の操業中に偶然発見された不思議な空間を利用した冒険テーマパーク「地底王国美川ムーバレー」は、年間を通じて気温16〜17°Cで、全長約1kmの通路には冒険心をくすぐる仕掛けが満載。アトラクションに挑戦しながら探検してみよう!他にショップや入浴施設もあります。土日祝はレストランも営業しています。

不気味な『顔柱の回廊』。

透明度が驚異的な『地底湖』

神秘的な『霧の神殿』。冒険の後は、砂金採り体験や天然石掘り体験も楽しめます。

紺碧の瀬戸内海に囲まれた海の楽園、
潮風公園みなとオアシスゆう

 岩国市南部の瀬戸内海に面した市唯一の海水浴場「潮風公園みなとオアシスゆう」。450mの美しい人工ビーチが広がり、青い空と白い砂浜、潮風にそよぐ椰子の木が心を解き放ってくれます。園内には健康遊歩道、イベントスペース、ふれあい交流・体験型学習施設などが充実。地元特産物の販売コーナー、レストランもありドライブの途中に立ち寄ってリフレッシュするのに最適なスポットです。

絵のような景色を眺めながらのランチ

 錦帯橋バスセンターの2階にある橋の駅錦帯橋『展望市場』内のレストラン。錦帯橋を一望しながらのお食事が楽しめます。お土産処『展望市場』には、岩国市をはじめ山口県の特産品がずらりと並んでいます。

ちらし寿司と押し寿司を組み合わせたような岩国を代表する郷土料理『岩国寿司』と大平(汁の多い煮物)、海鮮サラダのセット(1,100円)。

名物の『れんこん麺』と焼きおにぎりのセット(850円)。

大きな窓からは錦帯橋が優美な姿を見せています。

錦帯橋のたもとの
ソフトクリーム屋さん

 テレビ朝日系の『ナニコレ珍百景』に認定された日本一種類が多いソフトクリームのお店。訪ねた際は、なんと222種類!

ラスベリーパイン(左450円)とクレオパトラの涙(右600円)。

雰囲気抜群!行列必至、山口県の話題の名所

 玖珂地区の国道2号線を走ると突然目に飛び込んでくる提灯やのぼり、さらには鯉のぼり!!「なんだ、これは!?」と思わず声が出てしまうほどのインパクト。「いろり山賊 玖珂店」です。小川が流れる山肌には、まるで集落のように点在する店舗。その間をスタッフが忙しそうに行き交います。お祭り気分の独特な雰囲気を求めてくるお客さんは絶えません。

訪れたこの日は、囲炉裏を囲んだ山小屋風の屋内食事。屋外の席も多く、気候の良い時期の外での食事もおすすめです。

名物料理の数々。山賊うどん(手前左 720円)、山賊焼(手前右 1,060円)、山賊むすび(奥左 800円)。

店内に入るとすぐ目に入るのが、囲炉裏で豪快に焼かれる山賊焼。

賑やかな飾り付けに、ワクワクが高まります。

地元を元気にする音楽好きのオーナーのお店

 元理美容店の建物を改装したレトロモダンな店内には、壁や棚や床にバイオリン、サックス、ギター、三線、ウッドベースなど様々な楽器がいっぱい。音楽好きのオーナーが作り上げた、遊び心あふれる愉快な空間です。

10種類のハーブとスパイスで作る『オリジナルカレー(手前1,000円)』と、昔ながらの『オムライス(800円)』。※価格は2025年3月時点のものです。手作り感あふれる古民家風の外観にポップな看板。オーナーは地元活性化のため、インターネットラジオも開設。

国道187号と錦川の上流の道の駅

 瀬戸内と中国山地を結ぶ交通の要所のレストスポットです。レストランや売店、物産販売所、オートキャンプ場まで備えています。

自然の中に包まれた3つの尖った屋根が印象的な道の駅。物産販売所では、新鮮な野菜や加工食品をはじめ、数々の特産品を取り揃えています。

MAP

山口県岩国市