ワンデイドライブ

ステップ ワゴンで行く愛媛県西予市

多彩な自然と歴史と文化に触れ合う心踊る旅

愛媛県の南部、東西に横長く広がるまち
海から山まで見所いっぱいの西予市を訪ねました

窓を開けると宇和海から爽やかな風吹き抜ける、明浜町にある野福峠。全長7kmのワインディングロードは、快適なドライブコースです。

海抜0mから標高1,400mまで。
西予市は変化に富んだ自然の中に。

 西予市は、宇和海から四国山地まで標高差1,400mの中に広がる、大地(ジオ)のまちです。リアス海岸、盆地、段々畑や棚田、そしてカルスト台地など豊かな自然が凝縮。海・里・山がもたらす多彩な恵みは、ここでしか出会えない景観を生み出し、独特の産品や文化を育んできました。人々の暮らしや風土に触れるたび、“ここにしかない感動”が心に残ります。

白い石灰岩に縁取られた「狩浜の段々畑」。
眼下には、宇和海狩浜の農漁村が広がります。 

西予市の複雑なリアス海岸にある「明浜漁港」。奥地あじをはじめ、四国有数の漁場として知られ、のどかな時間が流れています。

宇和海に面した明浜町の国道378号。穏やかな海と小島が織りなす絶景に出会える海岸線です。

「あけはまシーサイドパーク」の「大早津(おおそうず)海水浴場」。

約300mに広がる白浜は、南予地方随一の海水浴場。

シーカヤックやSUPなどのマリンスポーツをはじめ、釣りやバーベキューも楽しめます。

JR伊予石城駅から徒歩3分の田んぼに突然現れる「わらマンモス」。春はレンゲ、夏は稲に囲まれ、冬になるとライトアップされます。

歴史と暮らしを紡ぐ、
伝統的建造物群のまち。

 卯之町(うのまち)は、江戸時代、宇和島街道をはじめ主要な街道が交差する在郷町として栄えました。白壁、うだつ、半蔀(はじとみ)、出格子といった伝統的な建築様式が今も残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。街並みを歩けば、往時の暮らしぶりを垣間見ることができ、当時の文化を体験できる施設も充実。多くの観光客を魅了しています。

卯之町の繁栄を今に伝える老舗「松屋旅館」(現在休業中)。

「宇和民具館」では、江戸から昭和にかけて使われた生活道具、町の賑わいを伝える看板や商売道具など、約6000点を収蔵展示。

「開明学校」、「宇和民具館」へと続く坂道。両サイドの古い建物が、心を和ませてくれます。

明治期に「武蔵屋」として商いをしていた商家「旧武蔵」。2階の窓からは伝統的建造物群が一望できます。

昔ながらのかまど炊き体験(3,500円)や洗濯板を使った洗濯体験(200円)など。“むかしの暮らしを体験”できます。

原始・古代から近・現代までの愛媛の歩みを、庶民の生活を中心に紹介。時代を象徴する建物を実物大で復元し、圧倒的な臨場感で語りかける「愛媛県歴史文化会館」。

広々としたエントランスホール。期待感が高まります。

江戸時代の商家「大村家住宅」。漆喰の外壁やはねあげ式のしとみ戸など、当時の建築様式を伝えています。

中世のコーナーには、小早(こばや)と呼ばれる小型の早船を原寸大で再現。

『愛媛のあけぼの』コーナーでは、縄文・弥生時代の人々の暮らしを紹介しています。

宇和島街道の宿場町に、
今に継がれる歴史と文化。

 保存地区では、鑑賞するだけでなく、ユニークな体験も。「宇和米博物館」では、日本一長い木造建築の廊下(全長109m)を使った“ぞうきんがけ”体験が人気。明治15年(1882年)に建てられた「開明学校」では、当時の授業を再現した体験も可能。さらに、楠本イネ(日本初の女性医師)をはじめ、宇和町にゆかりのある偉人を顕彰する「宇和先哲記念館」もあり、新たな発見が。

昭和3年(1928年)建築の木造校舎「旧宇和町小学校」を移築し、『米どころ宇和』を紹介する「宇和米博物館」。ぞうきんがけ体験(500円)。体操服、シューズも貸し出されます。毎年、『Z-1グランプリ』と題したタイム競走大会も開催(今年は11月2日日曜日)。

日本一の廊下を雑巾掛け?童心に返って全力疾走!!

丘の上に立つ博物館からは、宇和町の町並みを一望できます。

黒板で埋め尽くされた教室。チョークで自由に書き込めます。

昔使用されていた農機具や、さまざまな品種のイネなどが展示されています。

「宇和先哲記念館」外観。

「先哲」とは、歴史に名を残した偉人や賢人のこと。ドイツ人医師シーボルトの娘で、日本人初の女医となった『楠本イネ』や、その養育者であった『二宮敬作』など、数々の功績を展示。

旧宇和町小学校の模型も公開。

日本の伝統的木造建築に洋風のアーチ窓を融合させた擬洋風建築の「開明学校」。

1週間前までの予約で、“体験できる『明治の授業体験』※”もできます。※3名以上1人300円、他に入館料:宇和民具館とセットで700円(一般)。

宇和海から四国山地まで、
大地が語る“ジオのまち”西予。

 悠久の時を刻んだ大地が広がる西予市。2013年9月、この豊かな地形は『日本ジオパーク』に認定されました。その物語を未来へとつなぐ拠点が「四国西予ジオミュージアム」。自然や、人々の暮らしの関わりを楽しく学べます。そして四国カルストの西端に佇む「大野ヶ原」。牧歌的な風景の中で、吹き抜ける風とともに“ジオ”を体感できる場所です。

2022年春にオープンした「四国西予ジオミュージアム」。四国西予ジオパークの魅力を丸ごと体感できる旅の拠点です。

奥伊予の観光・交流のハブ。

「四国西予ジオパーク」の自然や暮らしを紹介。

常設展示室「西予ジオミューズ」では、4つのゾーンで物語を探訪できます。

道の駅「きなはい屋しろかわ」。

食堂 停満里(とまり)では、“豚バラベーコン丼”(味噌汁付き850円)が人気。

四国カルスト西部「大野ヶ原」は、県内屈指の酪農地帯。

カフェ&ショップのお店「もみの木」では、手づくり濃厚チーズケーキが評判で、休日は開店前から並ぶ人で売り切れるそうです。

この日は、“特製 純生!アイスクリーム(400円)”を。

隣接する「大野ヶ原ポニー牧場」。

ポニーやヤギ、羊、鹿がのんびりお出迎え。

山間に広がる美しい棚田は、「田穂の堂の坂(どうのさこ)の棚田」です。10月中旬には、稲刈り後に棚田全体がキャンドルアップされます。

宇和海を一望するテラスで極上の海の幸を味わう。

 大早津海水浴場の前に建つ「あけはま〜れ」。宿泊やしお湯、そしてレストランを備えた旅の拠点にぴったりの施設です。レストランでいただける郷土料理は、まさに絶品。おすすめは、伊予水軍が船上での酒盛りの際に、茶碗のご飯に刺身と醤油を混ぜ合わせ食べたことに由来する伝統料理『日向飯(ひゅうがめし)』。新鮮な鯛の味が引き立つ逸品です。

新鮮な鯛の刺身を特製ダレと卵に絡め、薬味とともにご飯にのせる「日向飯御膳」(2,000円)。奥は、ふっくらとした釜揚げしらすをたっぷりのせる「あけはましらすビックリ丼」(1,100円)。

テラス席では、白い砂浜ときらめく宇和海を眺めながら堪能できます。

ビーチを見下ろす高台にあります。

創業158年、時を超えて受け継がれる“一品不変”の味わい。

 宇和町卯之町で生まれた「山田屋まんじゅう」。今年の4月で創業158周年を迎えました。現在の5代目当主に至るまで“一品不変”の味と製法を守り続けています。一口食べれば、その理由がわかります。「まんじゅう」のイメージを覆すほどの繊細な味に驚きと感動が待っています。

直径3cmほどの一口まんじゅう(3個入432円)。贈り物にも人気。

歴史を感じさせる落ち着いた店内は、訪れる人に安らぎを届けます。

白漆喰の壁が印象的なお店です。

木漏れ日に包まれる、幽玄の苔庭で味わう至福のティータイム。

 『四国八十八景』に選ばれた「こけむしろ」。かつては棚田だった場所に木を植え、さらに2003年から苔を植え始め、5年かけて育まれた緑の庭園です。その幽玄の世界の静寂中でいただくコーヒーや抹茶、スイーツは、まさに至福のひととき。日常を忘れ、心まで潤う時間が広がります。

緑まばゆい苔庭と木立に抱かれながら、時間が静かに流れていきます。

(左)アイスコーヒーとコーヒーゼリー、(右)抹茶と苔まんじゅう&唐饅(どちらもセットで700円)。

苔庭の散策では、目を閉じて深呼吸。心が澄み渡ります。

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愛媛県西予市