晴れの国の真ん中・中国道沿線の旅
落ち着いた町並み、癒しの自然、とびきりの美食、
晴れの国・岡山の真ん中を走る中国自動車道のドライブ
1804年創業の「御前酒蔵元 辻本店」。
岡山県初の女性杜氏を擁する蔵として知られています。
かつての出雲街道の宿場町として栄えた真庭市勝山。連子格子の商家や酒蔵、旧家、武家屋敷が連なる町並みは、岡山県で初めて「町並み保存地区」に指定されました。その景観を一層引き立てるのが、約100軒の家々の軒先に飾られる「のれん」。住民と職人の手仕事が織りなす町の芸術です。色鮮やかな布が風に揺れる様は、訪れる人々を優しく迎え入れます。
勝山町並み保存地区にある「ひのき草木染織工房」。町並みに掛けられている「のれん」は、すべてこちらで制作。
縄文・弥生から鎌倉、戦国、江戸の時代へと連なる勝山の歴史を貴重な資料でたどれるのが「勝山郷土資料館」です。終戦間近に疎開した文豪・谷崎潤一郎が執筆した「細雪」にまつわる資料も収蔵されています。完全なシンメトリー(左右対称)の設計と白亜の外観が美しい「旧遷喬(せんきょう)尋常小学校」、さらに山間へ足を伸ばせば「神庭(かんば)の滝」の雄大な姿に出会えます。
勝山の歴史・文化にふれる城下町散策観光の拠点、町並み保存地区の「勝山郷土資料館」。谷崎潤一郎ファンには、必見のスポット。
中国自動車道を西へ、新見市まで行けば、歌人与謝野鉄幹・晶子夫妻を魅了した幻想的な鍾乳洞「満奇洞(まきどう)」へ。1929(昭和4)年に歌人与謝野鉄幹・晶子夫妻が「奇に満ちた洞」と絶賛したことから、満奇洞と呼ばれるようになりました。北に向かえば、古き良き日本の里の景観を伝える新庄村。「がいせん桜通り」では、約400mにわたり桜のアーチが四季を優雅に彩ります。東へ向かうと、美咲町の「たまごかけごはん」専門店へ。西日本最大級の養鶏場を背景にした逸品は、素朴ながらも贅沢な味わいです。
見事な桜並木に彩られた出雲街道の宿場町・新庄宿。「日本で最も美しい村」の一つに選定された新庄村は、がいせん桜通りの両側に、さらさらと流れる水路があり、その音色は「日本の音風景百選」にも選ばれています。
津山城跡をはじめ、城下町の趣を残す津山市。今回は、驚きや発見を求めて訪ねてみました。SNS映えする撮影スポットとして人気の「津山学びの鉄道館」では、旧津山扇形機関車庫や、現物の機関車、精巧なジオラマ展示などを楽しめます。さらに津山城跡そばの「つやま自然のふしぎ館」は、自然界の神秘をパノラマ風に再現した、驚きの博物館です。
見て、触れて、撮って楽しむSNS映えの「津山まなびの鉄道館」。機関車庫は真ん中にある転車台とともに、2009年に経済産業省の「近代化産業遺産」に登録されました。
※特別に許可を得て撮影しています。敷地内に車両は入れません。
カフェ&レストラン、ショップ、珈琲店、パン屋のほか、昔ながらの井戸や、吊り橋、くるくる滑り台、さらにカピバラまでいる楽しい複合観光施設です。「十字屋商店」で出される食事は、真庭の食材にこだわった本格和食から洋食、おにぎり、スイーツまで味わえます。資源循環から生まれた「バイオ液肥」で育てたお米を羽釜で炊き上げています。
真庭あぐりガーデン
(手前)「蒜山高原ビーフハンバーグおむすび定食(サラダビュッフェ付き)」1,980円と「十字屋御膳カレイの酒粕漬け(ご飯おかわり自由、サラダビュッフェ付き)」1,980円。平均年齢76歳のおばあちゃんが規格外のお野菜をカットした“お節介野菜”の味噌汁は絶品。
オープンキッチンの広いレストラン。園内には緑がいっぱい。ショップには旬の野菜や加工品などが並び、調味料やお米などは量り売りです。
町並み保存地区で少し異彩を放つ建物にあるカフェです。百年余り前に建てられた写真館をリノベーション。大正浪漫の趣漂う空間で、店主・松尾敏正さんが大切にしているのは「人々の出会い」。“デザートは裏切らない”と自信を込める手作りスイーツは逸品です。
NOSTALGIE CAFE ろまん亭
手作りのシフォンケーキ(手前550円)やクレームブリュレ(500円)はボリューム満点。
石垣の上に建つ趣のある佇まい。
話が弾む店内。
かつてあった醤油蔵を改修、元々あった木や古い瓦をも再利用したモダンな施設。施設の名前は、醤油蔵で造られていた「醤(ひしお)」に由来。工芸・彫刻・絵画などの作品展やミニコンサートなどが開催、国内のみならず海外からの文化交流も。1Fのカフェで時間の経つのを忘れては?
勝山文化往来館ひしお
「ミニパフェ」(550円、左手前)、「黒みつきな粉アイス」(550円、右手前)。
アートな香り漂う中庭は野外コンサートの舞台にも。
勝山町並み保存地区の高台にあります。
出雲街道・新庄宿の近くにある道の駅。新庄村の新鮮な野菜や、今年の7月“第89回 ジャパン・フード・セレクション”でグランプリを受賞した『ひめのもち白餅』や大福、煎餅などの関連商品、さらに特産品の『さるなし』も販売。併設のレストランでは、ひめのもちを使った雑煮やラーメン、うどんが楽しめます。
道の駅 がいせん桜新庄宿
ひめのもちが2個入った「ひめっこ雑煮」(手前500円)と餅米「ヒメノモチ」粉入り自家製麺を使用した「新庄ししメン」(730円)。
『桜』をイメージしたロゴ。
特産品がずらり。
『さるなし』はキウイフルーツに似た味の果実です。
町内の養鶏場で採れた新鮮な卵と町内で収穫された“棚田米”を使うたまごかけごはんの専門店。ご飯と卵はおかわり自由です。
食堂かめっち。
艶やかな卵とご飯が自慢の「黄福定食」(550円)。
中央運動公園の中にあります。
公園の中の巨大看板の前で思わずニッコリ。
岡山県真庭市とその周辺
N-BOX JOY
どんな時間でも、どんな場所でも、自分たちだけのリラックスを気軽に楽しむ。
撮影地/旧遷喬尋常小学校