
瀬戸大橋の岡山側のふもと
倉敷市児島エリア、玉野市には
ここでしかない魅力に溢れています
北前船の寄港地として栄えた
児島半島最南端の町、下津井
四国から瀬戸大橋を渡り児島インターチェンジを下り鷲羽山に向かうと渡ったばかりの瀬戸大橋と島々の美しさに目を奪われます。この辺りの海辺は、江戸時代から明治中期ごろにかけて北前船の寄港地として、また四国金毘羅参りの渡船場として賑わった下津井。今も本瓦葺きの屋根や土蔵など古い町並みが残り県の町並み保存地区になっています。「むかし下津井回船問屋」は、明治時代の回船問屋の一軒を修理、復元した資料館。当時の繁栄を屋敷の大きな梁に見て取れます。
- (写真左)瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地鷲羽山の第二展望台。波静かな海に浮かぶ大小の多島美と瀬戸大橋の勇姿が迫ってきます。
- (写真中)鷲羽山スカイラインの瀬戸大橋展望所
- (写真右)下津井田之浦にある吹上漁港
- (写真左)【むかし下津井回船問屋】最盛期には50〜60隻の北前船が来航し、下津井の港は沸き立つように賑わったと言われます。往時の繁栄は、今も残る町並みや下津井節、祇園神社の玉垣に見られ、これらを含む5点の構成文化財が日本遺産に登録されています。写真の母屋では店の間、座敷、台所などに当時の様子がうかがえます。
- (写真中)堂々とした往時の佇まい。
- (写真右)『蔵ほーる』で堂下和紀館長のお話をお聞きしました。
- (写真左)当時の商人屋敷が忠実に再現された母屋の座敷。
- (写真右)下津井の町並み。
製塩業と新田開発で財を成した野﨑武左衛門が
江戸時代後期に築いた建物と庭園
創建時のまま保存された山陽道の代表的民家
- (写真左)学芸員の三宅功一さんに母屋の庭園を案内していただきました。枯滝や苔、奇石を中心とした長寿や繁栄を願った母屋の蓬莱式庭園は美の極致。
- (写真左中)野﨑家の住まいの中心である母屋の中座敷から向座敷まで二三間(42m)9つの座敷が連続しています。
- (写真右中)綺麗に並ぶ6棟の土蔵。内2棟は展示館になっています。
- (写真右)江戸時代の大庄屋建築の中でも特に壮麗な長屋門。
地元ジーンズメーカーが軒を連ねる
国産ジーンズ発祥の地
江戸時代初期から新田開発が盛んになり、南部の海が埋め立てられてきた倉敷エリア。塩分を含んだ新田は綿の栽培に最適で次第に繊維産業に発展していきます。1960年代に始まった国内初のジーンズ開発は、その経験を活かし国内初のジーンズ産業が児島地区で誕生。老舗ブランドの『ベティスミス』や『ビッグジョン』などが代表する“児島デニム”の誕生です。旧野﨑家住宅から南に広がる約400mの商店街には、地元ジーンズメーカーが連なり、オリジナリティーあふれるジーンズを求めて遠方からも多くのファンが訪れています。
- (写真左)【児島ジーンズストリート】個性的な店が立ち並んでいます。建物と建物の間にぶら下がるジーンズは、この通りのシンボルです。
- (写真中)トイレの前のトリックアート。
- (写真右)桃太郎JEANS児島味野本店で、スタッフの菅野雄騎さんと品定め。
- (写真左)「CAFÉ JAPAN BLUE GARDEN」特製ドリンク。『藍藻』を使った『青い、ラムネード(660円手前)』、『ほうじ茶ラテ(550円奥左)』、『カフェモカ(660円奥右)』。
- (写真右)中庭の縁台で一休み
デニムの奥深さ、魅力、美しさを
気軽に体感できる世界唯一のジーンズのテーマパーク
「ベティスミス ジーンズミュージアム&ヴィレッジ」
- (写真)敷地内には、ミュージアム、体験工場、オーダージーンズショップ、縫製工場、アウトレットショップなどが揃い、ジーンズに魅了されること間違いなしです。
- (写真左)『日本一古いジーンズ工場』を大島康弘社長に案内していただきました。
- (写真中)ジーンズミュージアム2号館。
- (写真右) ウエスト66インチ(約170cm)の巨大ジーンズも展示されていました。
訪ねてよかったと思える
心温まる地元愛にほっこり
地元児島で創業した国内初のレディースジーンズのメーカー「ベティスミス」が開館させた『ジーンズミュージアム&ヴィレッジ』では、ジーンズの歴史、生産工程の紹介や100年以上も前のレプリカや当時のミシンなども展示しています。入場は無料で地元の人にも敷地を開放しています。瀬戸内海を見下ろす難波牧場では、自牧場で絞った牛乳を使ったアイスと素晴らしい景観を提供しています。
- (写真左)【シーサイドファーム なんば牧場アイス屋さん】見逃し厳禁!小高い丘の上の斜面に立つアイス屋さん
- (写真中)難波牧場と美しい瀬戸内海を見下ろします。
- (写真右) 左から『やきいも』『ほうじ茶』『しおカラメル』のシングルコーン(各320円)。
- (写真左)自家製、倉敷産の果物や野菜を使ったアイス。
- (写真中) 眺望最高の2階。
- (写真右)ホルスタインが約50頭。
切り立った巨岩や奇石が瀬戸内海を覗く
玉野市と倉敷市にまたがる
自然が作り出した見事な造形美
- (写真左)「王子が岳」は、渋川海岸に隣接した海岸から切り立った岩山。
巨岩、奇石が重なりダイナミックな景色を作り出しています。 - (写真右)「王子が岳」は、瀬戸内海の多島美と雄大な瀬戸大橋の全景が同時に望める絶好の景勝地。天気の良い日には遙か四国連山まで一望できます。もう一つの楽しみは、『おじさん岩』『ひつじ岩』など愉快なネーミングの岩があること。写真の岩は『おだんご岩とネズミ岩』。
- (写真左)奇岩のシンボル『ニコニコ岩』。
- (写真中)「王子が岳パークセンター」の屋上は展望台になっています。
- (写真右) 『王子マリンロード430』沿いのパーキングからも見上げられます。
大自然の神秘を前に
童心で無垢な自分に還る
玉野市の瀬戸内海側王子マリンロード430(国道430号)をドライブすると、巨岩が積み重なるようにした絶壁に出くわします。標高234mの「王子が岳」です。急峻な地形を活かしたパラグライダーの体験フライトもできます。パークセンターから望む眺望と桜の共演は見逃せません。車をさらに東に進めると「渋川マリン水族館」があります。生き物と触れ合えるアットホームな身近さが魅力です。
- (写真左)【渋川マリン水族館(玉野海洋博物館)】海をテーマにした昭和28年開館の歴史ある博物館です。瀬戸内海の生き物を中心に、約180種2,000点を大小34個の水槽で飼育展示する水族館と珍しい魚の剥製などを展示する陳列館があります。
- (写真中)ききゃく類(アシカやアザラシのこと)の中でも前足が長い『キタオットセイ』。
- (写真右)魚類・甲殻類の剥製や貝の標本のほか船舶模型などが展示された海洋博物館。
- (写真左)貝の標本
- (写真中)50㎥の水量がある大水槽。
- (写真右)渋川海岸の目の前にあります。
クラシックの名曲に包まれながらいただく至福の一杯
- (写真左)濃厚チーズケーキ(中央)、ガトーショコラ(左)、バナナとクルミのパウンドケーキ(右)。各お好みのドリンク+550円。
- (写真左中)アンティークに囲まれ優しい灯りの中、静かにいただきます。
- (写真右中)下津井田之浦の海を望む高台の一軒家です。
- (写真右)玉野市出身の黒下兼多さんが空き家を1年半かけて改装
下津井の高台にポツンと建つ「名曲喫茶 時の回廊」。導入路は少し狭いですが、広い駐車場に車を停め店内に入った途端、異次元の世界が広がっています。迷路の回廊のようになった店内の至る所に、古時計、飾り皿、クラシックの音楽家の肖像画やアンティークな骨董品が飾られ、静かにクラッシック音楽が漂っています。店主が探し求めたエチオピアの高級豆の自家焙煎珈琲を飲みながらクラッシック音楽に浸る至福のひと時です。くれぐれもお話は小さな声で!
名曲喫茶 時の回廊
岡山県倉敷市下津井田之浦1‐16‐22
下津井漁港で水揚げした獲れたての新鮮たこ料理
- たこ料理のオンパレードで会話も弾みます。たこのしゃぶしゃぶ(手前左 1,100円)、たこのお造り(手前右 1,100円)、たこの唐揚げ(奥左 1,100円)、たこ飯(奥右 お吸い物付き880円)。
下津井漁港の近くにある「ふく仙 本店」では、水揚げされたばかりの新鮮な魚介を幅広く楽しめます。下津井特産の『たこ』には特にこだわり、お造りや唐揚げはもちろん珍しい『いぼの唐揚げや酢の物』も用意されています。下津井観光には外せない逸品です。
ふく仙 本店
岡山県倉敷市下津井田之浦2丁目8−39
漁師さんが営むテイクアウト専門店
- (写真)写真映えするかわいいお店と商品。左から『たこの天ぷら串(5ヶ入440円)』『揚げたこ焼き明太マヨ(7ヶ入550円)』『たこフランク(330円)』。
児島ジーンズストリートから徒歩3分に建つ、下津井たこのお持ち帰り専門店。藍色のジーンズカラーの建物が目印、現役の蛸壺漁の漁師さんのお店です。美味しさの秘密はオーナー自ら水揚げした新鮮なたこを使っているから。手にとった楽しい形にもこだわっています。
Nanafuku
岡山県倉敷市児島味野1丁目2−19
デニムを基調としたホステル・アパレル・カフェの複合施設のスパイスカレー
- (写真左)トマトと玉ねぎの水分と、11〜12種類のスパイスだけで作る無水チキンカレーとドライカレーの“あいがけ”に味噌たまと炙りチーズをトッピングしたfloatスペシャル(1,400円)。
- (写真中左)瀬戸の海を眺めながら。
- (写真中右)デニムが随所に。
- (写真右)人気のサウナも最近開設。温まった体をデッキで整えます。
王子マリンロード430沿いに建ち、目の前に広がる瀬戸内海の小島や行き交う船を見ていると時が経つのを忘れてしまいます。Float(フロート:浮)には、『そんな眺めに体を浮かべ』、『本モノに触れ作り手を思い浮かべる』、『誇りを持った美味しい食事で心浮かれる』の楽しさに気づいて欲しいとの思いがこもっています。内装や家具の随所にデニム素材を使った宿泊部屋のほか、デニム商品のショップもあります。他にもグランピングテント、サウナもあり年中楽しめる人気のスポットです。