
夏の到来の前に山口県の魅力あふれる街へ
自然と歴史が織りなす魅力の宝庫長門市と
絶景ポイントで人気を集める角島を探訪
素直な感受性を育んだまち
金子みすゞの美しい心に触れる
金子みすゞは120年前、このまち長門市仙崎で生誕。幼少期を過ごした書店金子文英堂の跡地に建つのが「金子みすゞ記念館」です。当時の生活が垣間見られる建物や庭を復元し、奥の本館では遺稿集などの遺品の展示や、みすゞの詩の世界を音と光で体感できるみすゞギャラリーがあります。『プロジェクトM』は、仙崎名産の蒲鉾の板を組み合わせて金子みすゞをモチーフにしたモザイク画を制作する活動で、仙崎みすゞ通り6ケ所と長門湯本温泉2ケ所で見られます。
- (写真)仙崎みすゞ通りにある「金子みすゞ記念館」。通りに面した実家跡に再現した書店「金子文英堂」で、
店先から二階のみすゞの部屋、中庭へと巡ると当時の生活がうかがえます。
- (写真左)みすゞが二十歳まで過ごした場所。子供の頃、金子家は仙崎で書店を営んでいました。
- (写真中)本館では、生誕から26歳までの生涯と作品、貴重な写真などを展示。
- (写真右)復元されたみすゞの部屋。この窓から通りをよく眺めていたそうです。
- (写真左) 旧JA倉庫に展示されている『プロジェクトM20000』。20,000枚の蒲鉾の板を組み合わせて、金子みすゞが世に出るきっかけとなった詩『大漁』の世界を表現しています。
- (写真右)ブラックライトを当てると大羽鰮(いわし)の大群が浮かび上がります。
- (写真左) 隣の建物には「カフェストラグル」さんが入っています。
- (写真中)仙崎にある、劇場、体育館、テニスコート、レストランなどからなる複合文化施設「ルネッサながと」。
- (写真右)左の写真の大屋根の中は、合計812席、圧巻の「山口県民芸術文化ホールながと」。
癒しを求めて小さな温泉郷へ
美味と楽しさを求めて港町へ
およそ600年前室町時代に発見されたと伝わる「長門湯本温泉」。明治から昭和に人気を博していましたが、次第に利用客も減少。そこで令和になり温泉街はまちぐるみで動き出し、街を流れる音信川(おとずれがわ)に沿って『外湯』『食べ歩き』『文化体験』『そぞろ歩き』『絵になる場所』『休む・佇む空間』の6つの魅力あふれる温泉街に生まれ変わり、新しい魅力を発信しています。港町の「センザキッチン」では、長門の豊かな食材、楽しい情報、充実した遊びの発見があります。
- (写真左)地域の若手による立ち寄り湯「恩湯(おんとう)」の再建に合わせて大きく新しくなった長門湯本温泉の日暮は灯りに包まれます。
- (写真左中)足湯は音信川沿いに2箇所あります。こちらは「おとずれ足湯」。“手湯”にもなります。
- (写真右中)音信川にかかる美しい「千代橋」の先が「恩湯」。
- (写真右)専用駐車場と温泉街をつなぐ階段に続く道は、数百本の竹林に囲まれ非日常の世界へ。
- (写真左)長門の「食」「遊び」「人」「文化」様々な魅力が詰まった道の駅「センザキッチン」。
- (写真中・右)農水産物ショップでは、旬な野菜や果物、水揚げされた新鮮な水産物や山口県が誇る鶏肉も販売。
- (写真左)「センザキッチン」にある「長門おもちゃ美術館」。思わず飛びつきたくなる木のおもちゃがいっぱい。
- (写真中左)学芸員の田原敏恵さんと童心に帰りました。
- (写真中右)モダンな外観。
- (写真右)キッズクルーズ船も出航します。
絶景の宝庫をドライブ
歴史やアートにも感動
赤と青と緑のコントラストが美しい「元乃隅神社」。2015年にアメリカのニュース専門放送局CNNが“日本の最も美しい場所31選”に選んだことから注目を集め、今や山口県屈指の観光スポットになりました。神社がある長門市湯谷地区には他にも、「東後畑棚田」「千畳敷」など絶景ポイントが点在しています。青海島にある「くじら史料館」では、貴重な古式捕鯨に関する資料を展示。人間愛と平和をテーマにした「香月泰男美術館」も必見です。
- (写真左)元乃隅(もとのすみ)神社は、昭和30年(1955年)に、地元の網元岡村斉(ひとし)さんの枕元に現れた白ギツネのお告げにより建立されました。123基の鳥居が100m以上に渡って並ぶ様は多くのメディアに取り上げられる人気スポットです。
- (写真中)下の鳥居から登って行くのが正式な参拝。
- (写真右)潮風と景色が気持ちいい。
- (写真左)「東後畑棚田」の絶景。
- (写真中)標高333mの山頂に草原が広がる「千畳敷」。
- (写真右)空と海の大パノラマが広がります。
- (写真左)青海島(おおみじま)にある「長門市くじら史料館」。
- (写真左中) 『くじら丸』は全長13.5mの船。毎年の『通くじら祭り』で使用されます。
- (写真右中)青海島での古式捕鯨の資料を展示。
- (写真右)捕獲された母鯨の胎児を祀る『鯨墓』。
- (写真左)湯免温泉郷に建つ「香月(かづき)泰男美術館」。
- (写真中)初期から晩年までの油彩画や手のひらサイズの“おもちゃ”など展示。
- (写真右)付近には拡大レプリカも。
紺碧の海に囲まれた小島の
お楽しみスポットをハシゴ
下関市豊北町の沖合に浮かぶ小さな離島「角島(つのしま)」。2000年に開通した全長1,789mの角島大橋で渡ります。橋の下の海は晴れた日は目も鮮やかなコバルトブルーの海が広がります。明治9年に初点灯された角島灯台は、国の重要文化財に指定され今なお現役です。「風波のクロスロード」では灯台の周りを一周できます。「つのしま自然館」で少しお勉強した後は、島から戻って、島の特産品を使ったスイーツを食べ歩きするのも楽しみです。
- (写真左)角島大橋は、無料で渡れる一般道としては日本屈指の長さを誇ります。真っ直ぐに伸びた橋と美しい海は絶好の撮影ポイントです。
- (写真右)角島展望台から大橋を一望。
- (写真左)角島の魅力を紹介する「つのしま自然館」。
- (写真右)植田高弘さんがご案内。天井には島で発見された「ツノシマクジラ」のレプリカが。
- (写真左)角島灯台を周回する「風波のクロスロード」。周囲にハマユウが自生する「夢崎波の公園」が広がっています。
- (写真中)島中央部にある「しおかぜの里」。
- (写真右)角島焼酎や瓶詰めウニなどのお土産販売やお食事処なども。
- (写真左・左中)プリン専門店「角島プリン」。毎日6種以上並びます。
- (写真右中)秋田県のジャージー牛乳を使う「角島ジェラート ポポロ」。
- (写真右)外にデッキがあります。
長門湯本温泉街のオシャレな焼鳥屋さん
- (写真左)(手前から)長州どり 各種150円〜、のどぐろ(焼き魚)1,200円、剣先イカの一夜干し 900円、本日のお刺身 850円。
- (写真左中)なぜか屋台も出ています。
- (写真右中) もちろんお一人でも女性だけでも入りやすい雰囲気。テイクアウトメニューも充実しています。
- (写真右)オーナーは青村桜子さん。だから「さくら食堂」。
長門湯本温泉の中にある可愛らしいお店。焼き鳥屋さんとは思えないオシャレなロゴやウッドデッキが目印です。長門湯本温泉のリニューアルに伴い開店しました。お昼は定食、夜は焼き鳥が人気。「のどぐろ」などお魚も絶品。
焼き鳥さくら食堂
長門市深川湯本1272-6
スタッフ全員が女性のお店
- (写真)長門市は人口1万人当たりの焼き鳥店の数が日本トップクラス。一本一本、丁寧に焼いた焼き鳥はガーリックパウダーと一味・七味で。
女性の感性とおもてなしを感じる心地よいお店です。こだわりの県産オリジナル地鶏『長州黒かしわ』や女性の発想で生まれた創作串は絶品。「さくら食堂」のお母様のお店です。
焼きとりや ちくぜん総本店
長門市東深川892番地1 金の鈴2F
仙崎漁港を中心に水揚げされた旬の魚を手作り料理
- (写真左)(手前から)ひだまりフライ定食(平日限定950円)とカサゴづくし定食(春限定1,789円)。
- (写真中)「センザキッチン」内農水産物ショップの奥にこじんまり構えています。
- (写真右)木のテーブルと椅子の落ち着いた店内で、お箸の進み方がいつもと全然違います。
山口県北浦地方で水揚げされた魚を丁寧に加工、さらに塩や味噌、塩麹にもこだわった干物やフライ。お店では注文を受けてから調理。熱々ホクホクの干物は油が乗り、フライの衣はサクサク。一口頬張れば違いに気づくはずです。オーナーは、和歌山から仙崎の魚に魅せられて移住したとのこと。なるほど納得のおいしさです。運営する会社『魚健』は2019年『瀬つきあじ開き』で農水大臣賞も受賞しています。
ひものや食堂 ひだまり
長門市仙崎4297-1(センザキッチン内)
オシャレな建物で香り高い珈琲
- (写真左)手前左からチーズケーキ、クリームブリュレ、ホットコーヒー、カフェラテ(どれも420円)。
蔦の絡まった建物は、元農協の建物。金庫の名残もあります。ドアを開ければ店内いっぱいに広がるコーヒーの香りに癒されます。
カフェ ストラグル
長門市仙崎1410-1
眺望抜群!海抜333メートルのアメリカンなお店
- (写真左)(手前から)カントリーハンバーグ(単品150g 1,050円)、カレー(パンorライス サラダ付き1,050円)。
- (写真中)デッキを囲む手すりは丸太。気分高まるお店です。
- (写真右)果てしなく広がる海と空の一大パノラマを独占。日常を忘れるひと時です。
向津具(むかつく)半島の根本にある標高333mの高原「千畳敷」の丘の上にポツンとログハウスのように佇んでいます。屋上は展望台になっていて360度のパノラマが楽しめます。ランチタイム(11:00〜15:00)はカフェメニューだけでなく、ハンバーグやカレーなども充実しています。天井からは裸電球がぶら下がり、最高の眺望と特別な時間が過ごせます。
カントリーキッチン
長門市日置中1138-1
夕日が自慢の海鮮料理レストラン
- (写真左)手前から、ぶっかけ贅沢海鮮丼(2,530円)と焼鯖のせ瓦そば(2人前2,950円)。
- (写真中)目の前は海。
- (写真右)大満足のランチ。
日本海の景色を堪能できるレストランです。目の前の海はドラマ『HERO特別編』で撮影ロケ地にも使われました。新鮮なネタを贅沢に盛り付けるメニューが自慢です。瓦そばと海鮮丼やパスタのセットが人気です。